免疫システムと抗原抗体反応
免疫活動は抗体と抗原の戦い
免疫システムとアレルギー反応の大まかなしくみ、
関係がわかったところで、
実際にアレルギーの原因が体の中に入ると
どのようにして免疫活動が行われていくのか、
もっと詳しく掘り下げてみましょう。
カラダを守る免疫システムには色々なパターンがあるのですが、
アレルギー反応と最もかかわりが深い
免疫システムが「抗原抗体反応」です。
さて、ここで、覚えておきたい用語は「抗体」と「抗原」です。
抗原は、侵入した異物。抗体は、やっつけるための武器。
抗体が抗原を捕まえて、無力化させるのです。
生物っぽいのはは苦手…?(^^;;; ついて来れない?!
そうですよねぇ…。
○○細胞は私もニガテなんですけども、
悪役に対してヒーローが敵をやっつける姿をイメージして
○○と○○の戦い、戦国時代や好きなアニメ、
時代劇やドラマでも構いません。
「コータイがコーゲンをやっつけた!」※RPGっぽく…(^^;;
身近に感じながら理解していただけるよう、私も頑張ります!
最初に立ち向かうマクロファージ
では、具体的に「抗原抗体反応」が働く流れを見てみましょう。
まず抗原(悪者)が体内に侵入すると、
最初に立ちはだかるのは、
体内の白血球警察署の大食漢「マクロファージ」という細胞です。
体内をパトロールしていて、抗体のほかに
老廃物もどんどん食べてキレイにしてくれています。
ここでマクロファージに捕まってしまえば、
体が異常を起す事もなく、健康が維持されるのですが、
マクロファージの手に負えない敵が侵入してくることがあります。
すると、マクロファージは、直ちに通報!
手に負えない抗原の風貌(正確には、タンパク質の分子構想)を
体内の免疫システムであるリンパ球(特殊部隊)の
司令塔であるT細胞に伝えて、応援と出動を要請します。
マクロファージから、
免疫システム内のT細胞に緊急連絡が入ったタイミング
ここからが「抗原抗体反応」の始まりです
的確な指示を出すTh細胞
マクロファージが侵入した異物に対しての
助けを求める細胞が、T細胞です。
T細胞は心臓の少し上、胸腺という場所が本拠地で、
そこから指令を出します。
T細胞チームには、ヘルパーT細胞、サイプレッサーT細胞、
キラー細胞などが存在するのですが、
ここで呼ばれるのは、ヘルパー細胞(Th細胞)です。
ヘルプだけにヘルパー細胞ってね…。(*^^*)
そのヘルパー細胞には、図面書きと応援団がいます。
マクロファージからの抗原の情報を使って
抗体(武器)の設計図をスラスラ描くTh2細胞と、
「マクロファージよ!なんとか頑張れ!」と
応援団に回るTh1細胞があります。
同時に、Th2細胞がやりすぎないように見張る役目もします。
図面書きのTh2細胞は、図面が出来たら
今度は技術者のB細胞に
「この通りに抗体を作りなさい」と指令を出すのです。
武器を作って攻撃するB細胞
Th2細胞から、図面を受け取ったB細胞は、
図面の通りに抗体(武器)を作ります。
そして、出来上がった武器を血液に流し、抗原を攻撃します。
抗原にピッタリと合わせられるように作った抗体なので、
効果はバツグン。抗原は一気にチカラを失うのです。
これが抗原抗体反応という免疫システムのしくみです。
B細胞のすごいとこは、これだけではありません。
一度作った抗体(武器)を、
もう一度、いえ、何度でも、すぐに、たくさん作ることができる!!
それはどういうことか、と言うと、同じ抗原が侵入してきても、
すぐに武器を作って攻撃することができるという
素晴らしい職人技を持っているのです。
一度かかったら、もうかからない病気ってありますよね。
おたふく風邪や、はしかがお馴染みです。
もっと身近なものだと、同じような風邪は引かないとか。
これは全て、B細胞のおかげなんですよ。
その他の免疫細胞の役割
アレルギー反応に大きく関わりがある抗体抗原反応には、
主に4つの細胞が出てきました。
マクロファージ、Th1細胞、Th2細胞、B細胞ですね。
そうそう、大食漢、応援団、図面書き、技術者…。(^^)
このほかにもいろんな機能の免疫細胞はたくさんあるのですが、
この細胞の親に当たるのはひとつの細胞です。
そう、みんな兄弟姉妹なんですよ。(^^)
マクロファージ、Th1細胞、Th2細胞、B細胞のほかに、
食物アレルギーと関わりがあるのは、
サイプレッサーT細胞と好酸球があります。
サイプレッサーT細胞は抗原に対しての攻撃しずぎをいさめたり、
試合終了を判断する細胞で、監督みたいなものですよね。
経口免疫寛容にも関わりがあるようです。
好酸球はマクロファージと同じく大食漢なのですが
寄生虫好みの細胞で、捕まえては退治してくれています。
この細胞は、ちょっとマニアックといいますかね…。(^^;;
他、名前が出てきた細胞の役割を紹介しておくと、
キラーT細胞は、ガン細胞をやっつける強力な細胞、
ナチュラルキラー細胞は、指令が無くても攻撃ができる特性を持ち、
好中球は、大食漢で、細菌やカビを食べる役目をしています。
同じところから生まれた細胞でも、個性豊かです。(^^)
そして、どれも欠かすことの出来ない大切な役割を持っていて、
毎日毎日休むことなく、働いているのですね。
普段意識をすることのない細胞たちに、
「ありがとう」って、言いたくなりますよね〜!(^^)
抗原抗体反応と予防接種
抗体抗原反応というカラダに備えられた免疫システムを理解すると、
予防接種のしくみが、より納得できるようになります。
予防接種で注射器に入っているものは、
ズバリ!!その病原体そのもの。
ただし、毒性は随分弱くしてありますから、
怖くないのですよ。(^^)
目的は、カラダにその病原体を故意に入れることによって、
マクロファージからT細胞、B細胞へ情報を伝え、
武器をあらかじめ作らせておくのです。
一度作った武器は、スグに作れるB細胞。
今度、本物の病原体が侵入してきてもスグに攻撃が出来ます。
予防接種をすることで、その病気にかかっても軽く済むのですが、
それは、カラダの中の免疫システムのおかげ、
日々せっせと警備を怠らず、パトロールにいそしむ
彼らが支えてくれているからなのです。