食物除去の方法

食物除去を行う目的と注意点

食物除去とは、その名のとおり、食べ物を意図的に除去すること。
アレルギーのホームケアで、代表的なものですね。

食物アレルギーの一番有効な治療方法は、
アレルゲンである食べ物を体内に取り込まないことです。
原始的な…とも思いますが、薬などを使うことより、
アレルゲンを摂らないこと、これが治療の軸になります。

「アレルゲンが、好きなものだったら、辛い…!」
「友達が食べているのに何で食べてはいけないの?!」

本当にそのとおりですよね、ストレスも溜まりますよね。

除去食に取り組むには大変な労力が必要です。
けれども、食生活全体を立て直す意味で、
食物除去は避けて通ることは出来ないとても大切なことなのです。

たくさんは無理でも、いずれ少しづつ食べられるようになります。
栄養のバランスを崩さないよう、医師や栄養士と相談しながら
前向きに治療を進めていきましょう。

免疫学的寛容を目指す

アレルギー反応が起こるしくみに戻りますが、
アレルギーが起こる原因は、
食べ物を異物と判断してしまうことから始まります。

普通、食べ物を異物と判断しないのは
「免疫学的寛容(食べ物「に関しては経口免疫寛容)」が
正常に働いているからなのです。

除去食を行うもうひとつの目的は、
この免疫学的寛容を正常な状態に戻してあげることです。

一度アレルギーが発生したら、長引けば長引くほど、
刺激を与えれば与えるほど、ひどくなっていきます。

ですから食物除去を行い、アレルギーの炎症をできるだけ抑え
刺激を与え続けると増えるばかりのマスト細胞を減らします。
アレルギーを起こした体内の状態を、一度沈静化させるんですね。

それから、アレルギーを引き起こさない量を見極めながら
少しづつアレルゲンである食べ物を与えていきます。
このように、免疫学的寛容が正しく機能するように導き
アレルギーを少しづつ克服していくのです。

アレルゲンを自己判断しない

除去食は、世話をする立場の人、もしくは自分自身で、
勝手に行っていいものではありません。

自分で適当に見当をつけたアレルゲンが、
全くの見当違いであることは、よくあることなのです。

「粉ミルクを与えたら、皮膚に湿疹が出たの。」

粉ミルクはダメで、母乳じゃないといけないんだ…!!
いえいえ、粉ミルクは、要因のひとつであると考えられますが、
牛乳だけではなく、花粉や、ハウスダスト類も原因かもしれませんよ。
もしこのケースの場合、アレルゲンが牛乳なら、
お母さんが、乳製品を食べていてもアレルギーが出るはずです。

これは、素人だからそうなるのではなく、
アレルゲンは検査によって示されるデータを見ない限り、
特定することが出来ないからです。
様々な要因が加わって、アレルゲンになっている可能性が
非常に高いため、検査ナシで特定することは止めるべきです。

除去食の正しい進めかた

アレルゲンが解ると「食べちゃいけないんだ!!」

これは、間違いです。

検査をするとアレルゲンが解りますよね。
アレルゲンが解ったからと言って、
それを全て食べなかったらいいのではありません。

アレルギー反応が出るアレルゲンだけを避けるのが正解です。
そして、必ず医師の指示に従って行います。

除去食を進める上で間違い易いポイントですよ。(^^)

除去食は、「除去」という言葉を使いますよね。
除去とは言いますが、量を制限しながらも食べるんです。(^^)
これは、最終的にはどんな食べ物も
食べられるようにすることが目的だからです。

アレルギー検査で、アレルギーを持っていることが解っても、
アレルギー症状が目に見えて出ないものもあります。
こういった食品は、アレルギーがでる可能性が高いと認識して、
食べる量をコントロールしてあげましょう。
アレルギーを出さずに食べられる量を確かめながら、
食べられるように心がけ、進めていきましょう。

除去食の方法あれこれ

ひとくちに除去食と言っても、色々な方法があります。
アレルギー症状の重症度によって使い分けられます。

【完全除去食】
特定の食品でアナフィラキシーショックを起こしたことがある、
アレルギー症状が重症の場合には、アレルゲンの摂取を全く行わない
完全除去食になります。加工品もNGです。

【不完全除去食】
アレルゲンを少量与えることが可能です。
食品の抗原性が低い状態(新鮮、薄味、無添加、加熱調理)で
与えることもここに含まれます。
症状が軽度の場合、この方法で
少しづつ量や頻度を増やしていきます。
アレルギー反応を起こさない量を見極めて、
注意深く行います。

【回転食】
同じ食品を続けて摂るとアレルギー反応を起こしやすくなります。
そのため、アレルゲンを避けた色々な食品を、
栄養バランスを考えた上で、
間隔をあけて(週に1度程度)取る方法です。
新たなアレルゲンが出るのを防ぎます。

アレルギーが出るのにアレルギーが出ると解っているものを
食べさせるのはとてもコワイ気もするのですが、
少しづつ治す・慣れる為のとっても大切な治療です。
アレルギーを治すことを目標に、前向きに進めていきましょう。

代替食品を上手に使おう

特に食物アレルギーに関して
「5大アレルゲン」と呼ばれている食品があります。

5レンジャー…なら、カッコいいんですけどね。(^^;;
5大アレルゲンってね、嬉しくない…(=_=;;

その食品とは「卵・牛乳・大豆・小麦・米」です。

これ、人間の食事に欠かせないものばかり、ですよね。
今日の朝ごはんから思い起こしてみてください。
食べました?どこかしらで、食べていますよね。

しかし、そうです、アレルギーが出て、除去食をしている間は、
この食べ物は、食べることも出来ないのです。
成長するためのエネルギー、栄養素としても
とても大切なものばかりなだけに、除去するだけでなく、
変わりになるものを、何か与えていかなくてはいけません。

このことを、代替(だいたい)、
補うための食品を代替食品といいます。

牛乳アレルギーなら、カルシウム不足が心配ですので、
カルシウムを多く含む乳製品以外のもの、
例えば、小魚やさくらえびなどを、多く食事に取り入れたいですね。

抗アレルギー食品とは

抗アレルギー食品って言葉はご存知ですか?(^^)

抗アレルギー食品については、
食物アレルギーより、花粉症の方がイメージしやすいのですが、

「○○茶は花粉症の症状を軽くする!」
「○○油を使って、花粉症対策バッチリレシピ!!」

こんな文字を雑誌やテレビなどで、
ご覧になったことはないですか?ありますよね〜。

こういった食品が、抗アレルギー食品と呼ばれるものです。
甜茶、シソ、アロエ、カリン、柿、シソ、オオバコなどなど…
薬局にお茶の形で販売されているので…

あ!「もう試してるです」ですって?!(^^)/

私も甜茶を試したことがあるんですけど、
微妙な甘さがあまり好きではなく、効果は微妙でした。
しかし、花粉症の友人は、甜茶のおかげ!と言って、
がぶがぶ飲んでますし、妹は凍頂烏龍茶が良いと言って、
こちらも高級なものをがぶがぶ…(^^;;

いつも飲むお茶を変えるだけで、楽になるならイイですよねぇ。(^^)

まだ、科学的に効果が解明されているわけではありませんが、
何かが良い風に作用することもあるのでしょうね。
過信しすぎは問題ですけど、試してみることも良いでしょう。
ただし、十分に調べて納得してから、用法を守ること!
不安な時は医師に相談するようにしてくださいね。

低アレルギー食品とは

食物アレルギーの治療の柱は除去食なのですが、
なかなか除去しきれない食べ物が多くありますよね。
除去すること自体にストレスを感じるほど、
多くの食品に使われている食べ物もあります。

特に「5大アレルゲン」として上げられるた食べ物は、
そのものが主食となるものや、日本食で広く使う調味料の
原材料になるものがあります。

これを避けてばかりいたのでは、
食生活の歪みや、栄養面から発育が心配になりますよね。

そこで、低アレルギー食品の登場となります。
低アレルギー食品の最大の特徴として、
栄養的には通常食品と変わらない…けれども、
アレルゲンの活性を押さえる加工が施されています。

・アレルゲンとなる物質を使わずに作られたもの
 >大豆を使わないしょうゆ・みそなど

・アレルゲンとなるたんぱく質の分子構造を変化させる
・低アレルギー米、低アレルギー小麦粉など

・アミノ酸を用いてたんぱく質を除去する
 >アミノ酸乳(粉ミルク)など

除去食を解除するタイミング

除去食を始めれば、いつか解除する日が来ます。

アレルゲンを摂らないことで、
アレルギー反応を起こしていた腸管が正常に働くようになり、
暴れていたマスト細胞が落ち着きます。
取らない間に、腸管も発達して上手に分解できるようになります。

その結果、アレルギー症状が改善され、食べられる…!(^^)

その道のりは長く険しくても、
体の成長と共に、少しづつ進歩してきた証拠です。

嬉しいで時ですよね〜!(^^)

除去食を解除するタイミングなのですが、
誘発テストを行って上で、
症状を見ながら医師と相談して進めます。
スグに、自由に食べられるわけではないのですよ。
誘発テストは、基本的に病院で行われます。
万一、ショックを起こす危険性を考えなくてはなりません。
方法は、ほんの1g程度から初めて、
約15分間隔で症状を見ながら、量を増やしていきます。

このように、安全に食べられる量を見極めることが、
除去食解除のスタート地点、第一歩なのです。

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